あらゆるステージでの作業療法

  • 老年期障害の作業療法

    身体障害の作業療法イメージ

    老年期障害の作業療法では、疾患や老化による障害がある方々に対して、個々の生活環境や経験を生かした趣味的活動の季節の行事などを活用し、人や社会と交流する機会を増やすことで、老化による障害を最小限にとどめ、生き生きとした自発的な生活が送れるよう援助します。また家族を含め、お互いに納得できる生活が送れるよう、起き上がりやトイレ・食事などその人に合った基本的な生活活動訓練や家族への介助指導も行います。

    対象者の方

    • ・高齢による認知症、骨・関節障害などの影響で生活に支障がある方。

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    01.働いている場所
    一般的には、 一般病院(療養病床など)、リハビリテーションセンター、ホスピス、重度認知症患者デイケア、介護老人保健施設、特別養護老人ホーム、通所リハビリテーション、訪問リハビリテーション、通所介護(デイサービス)など で勤めています。
    02.回復に向けた治療・援助
    加齢に伴うさまざまな疾患や諸機能の低下によって、日常生活に支障をきたしている方に対して、靴を履く練習、屋外歩行の練習、畑の水やり、運動などを用いた心身の健康維持につながる作業活動を通じて、自発的な生活が送れるように支援をします。また、レクレーションなどを通して、認知症の方が抱えている不安やストレスを取り除き、不安の軽減、精神の安定を図っていきます。
  • 地域の作業療法

    身体障害の作業療法イメージ

    地域における作業療法では、さまざまな疾患や障害を有する方々に対し、退院後などに「住み慣れた」ご自宅や施設などで再び生活ができるように、直接的な「日常生活活動訓練」や適切な「福祉用具・住宅改修」などで身の回りの環境を整えます。また、さまざまな専門職や行政・ボランティア・地域住民の方々などと連携・協働し、閉じこもりや転倒骨折・うつ・認知症に対する予防事業や、健康つくりなどの援助を行います。

    対象者の方

    • ・退院後の社会復帰に向けた支援が必要な方。
    • ・地域社会へ戻ってからも、まだ不安が残る方。

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    01.働いている場所
    一般的には、地域包括支援センターなどに勤めています。また、医療、福祉、介護などさまざまな施設・事業所に勤めている作業療法士も地域に関わります。
    02.地域包括ケアシステムの中での作業療法士の役割
    「地域包括ケアシステム」とは、医療、介護・予防・生活支援・住まいなどいろいろな職種が連携することで、誰もが地域で、安心して自立した暮らしを送ることができる環境を作ろうという考え方です。その中に参加する専門職は、医師、薬剤師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、管理栄養士等などで、その専門性に基づき事例提出者に対する助言を行います。その中で作業療法士の役割は「生活課題を明確にし、解決する手段を提供」することになります。