【難病支援の現状と課題を共有した第25回公開講座】
特別講演では「パーキンソン病」と「筋萎縮性側索硬化症(ALS)」について取り上げ、リハビリで対象となるこれらの疾患について、病態から症状、治療に至るまで幅広く学びました。
パーキンソン病についてを愛媛大学医学部附属病院 臨床薬理神経内科 診療科長 特任教授 永井将弘 先生にご講演して頂きました。薬効とリハビリテーションの関連として、薬が効いている時間(オンの時間)と効いていない時間(オフの時間)で、リハビリテーションを行う上ではオンの時間に介入することが重要であるということを再度認識することができました。
筋萎縮性側索硬化症(ALS)の臨床と題して、愛媛大学大学院医学系研究科 脳神経内科・老年医学講座 教授 大八木保政 先生にご講演して頂きました。ALSは、筋肉が萎縮する仕組みや、新薬を含めた薬剤に関する情報など、様々な知識を得ることができました。また、講演では画像や動画を用いて説明されており、症状についても具体的に知ることができました。
活動報告では、難病支援窓口の現状についてを愛媛県保健福祉部 健康衛生局 健康増進課 難病対策係 宇和川 尭 先生、ALS支援について作業療法士の視点からと題して医療法人徳洲会 宇和島徳洲会病院 作業療法士 渡辺陽介 先生にご講演して頂きました。両先生共に詳細な内容説明があり、難病相談や意思伝達装置に関する多くの情報を得ることができました。
相談窓口の存在を参加者の皆様にお伝えする事ができ、今後の関わりの中でも提供できる情報が増えたのではないかと思います。また、作業療法士による実際の関わりについても参加者の皆様にお伝えすることができ、作業療法の介入場面や支援方法を知ってもらえる機会になったと思います。
そして、会場では愛媛ケア・アシスト様の福祉機器や宇和島徳洲会病院様の意思伝達装置の展示を行わせて頂き、田辺三菱製薬様のご厚意でALSの生活支援に関連する資料も配布させて頂きました。難病の方とそのご家族に対して、多職種で支援する必要があると感じます。この講座を受講することで、より多くの方に難病への理解が深まっていけたらと思います。
来年度も公開講座の開催を予定しております。他職種の方々や県民、作業療法士協会の会員の皆様のためになるよう努めてまいりますので、よろしくお願い致します。